ドローンを運用する上で欠かせない知識の一つが、緊急用務空域です。発令された場合、ドローンを運用する立場によって取るべき行動が異なります。本日のコラムでは緊急用務空域について詳しくご紹介します。
緊急用務空域とは
緊急用務空域とは、災害時に警察・消防活動等の緊急用務を行う航空機の飛行が想定される場合に、その他の無人航空機の飛行を原則禁止する空域のことです。この場合、飛行許可があったとしても緊急用務を行う機体以外の無人航空機を飛行させることはできません。
緊急用務空域と消防
緊急用区空域に指定された空域で任務を行う場合、航空法第132条の92が適用され、通常であれば必要とされる飛行許可・承認を省略することができます。ですが、安全確保の責務は免除されないため、ドローンに関する事故を防止するべく安全に運行する必要があります。災害時におけるより迅速かつ安全なドローンによる災害対応が期待されます。適用対象と考えられる場合について以下の表にまとめました。

緊急用務空域と市民
緊急用務空域に指定された空域では、たとえ事前に飛行許可・承認申請を行なっていたとしてもドローンの飛行を行うことはできません。飛行予定の空域が緊急用務空域に指定されているかどうかを知るためには、 飛行前に必ず自身で確認する必要があります。以下の2つから確認することができます。
もし、緊急用務空域にドローンを飛行させてしまった場合、航空法違反となり、罰則が課せられます。安全にドローンを飛行させるためにも、飛行前には必ず確認するようにしましょう。

実際に緊急用務空域が発令された例
2026年上半期(1〜6月)に指定された緊急用務空域は以下の通りです。
| 月 | 件数 | 対象都道府県 |
|---|---|---|
| 1月 | 2件 | 静岡県、山梨県 |
| 2月 | 2件 | 埼玉県、栃木県 |
| 3月 | 2件 | 群馬県、山形県 |
| 4月 | 0件 | なし |
| 5月 | 2件 | 岩手県、広島県 |
| 6月 | 0件 | なし |
| 合計 | 8件 | – |
2026年上半期に指定された緊急用務空域の件数は全部で8件でした。毎月指定されているわけではないものの、突発的に指定される可能性があることから、飛行前には最新の情報を確認することが必要です。
最後に
緊急用務空域はドローンを運用する上で必須な知識のひとつです。安全かつ効率的に災害対応が行われるよう、各自が責任を持って行動する必要があります。なぜ守らなければいけないのか、どのような人が動いているのか、ルールを守ることでどのような利点があるのか等、様々な視点でルールを理解することにより、単なる規制ではない重要な仕組みとして緊急用務空域をご理解いただければ幸いです。
