ドローンを安全に運用するためには、設けられているルールや制度を十分に理解しておく必要があります。そこで本コラムでは、災害対応におけるドローン運用で必要な資格や許可をご紹介します。今回はその第一弾として国家資格についてご紹介します。
操縦者技能証明制度
操縦者技能証明制度はドローンに関する唯一の国家資格です。この資格により、ドローンを安全に飛行させる知識や技能を有することが証明できます。日本国内でドローンを飛行させるには必ずしも国家資格が必要というわけではありませんが、国家資格者を保有していなければ飛行許可申請における一切の簡略化が認められません。また、人命救助や災害対応でドローンを活用する場合、操縦者が国家資格を保有していることは組織としての信頼を示すことにも適しています。このようなことから、国家資格の取得は事実上、必要不可欠とも言えます。
国家資格の詳細

上記の図をもとに国家資格の具体的な内容をご説明します。
◆資格の区分
資格は「一等無人航空機操縦士」と「二等無人航空操縦士」の2種類があります。飛行におけるリスクレベルの差から資格が区分されており、「一等無人航空機操縦士」がよりハイレベルな資格となっています。
◆無人航空機の種類
一等と二等のどちらの資格に関しても操縦する無人航空機(ドローン)の種類をマルチローター、ヘリコプター、飛行機の3種類の中から1種類を選ばなくてはなりません。加えて、機体の最大離陸重量は25kg未満と定められています。ですが、限定変更という手続きを行うことで、操縦するドローンの種類を増やせたり、重量が25kg以上の機体を操縦したりできるようになります。限定変更を行うには、申請を行い追加の講習や審査を受ける必要がありますが、こうした手続きを行うことで飛行条件に関する限定を解除することができます。
◆無人航空機の飛行の方法
一等と二等どちらの資格に関しても、ドローンの飛行は昼間かつ目視内飛行(操縦者が無人航空機とその周囲を肉眼で常時監視できる範囲での飛行)に限られています。ですが、先ほどと同様、限定変更を行うことで夜間飛行や目視外飛行を行う事も可能となります。
※限定変更は制限を外したい項目ごとに申請や追加の講習・審査を受ける必要があります。なお、最大離陸重量、時間帯、目視範囲に関する限定変更は、資格の新規取得時から行うことができます。
取得方法
国家資格を取得する方法は以下の2つです。
①指定試験機関で直接受験
②国土交通省登録講習機関で講習し、修了審査を受験
①の場合、指定試験機関で実地試験を行いますが、②の場合、登録講習機関で講習し、修了検査を受けることで実地試験が免除されます。
特に消防などの災害対応機関においては高度な操縦技術が求められるため、②の方法をお勧めします。講習を受けることで、学科・実技の両面を体系的に学ぶことができます。
最後に
今回のコラムでは国家資格についてご説明しました。今後も災害対応におけるドローン運用で必要な手続きについてコラムでご説明してきますので、ぜひご覧下さい。
災害対応におけるドローン運用では、国家資格に加えて様々なスキルを習得することが重要です。災害対応関係者に必要なドローンの研修内容を記載しているコラムもございますので、ぜひそちらもご覧ください。
